森と生きる講座 2025

「森と生きる講座」は、森に入り、木に触れ、体験を通して林業や森のことを知る講座です。2024年度からスタートし、2025年度もさまざまなテーマで開催しました。

森を歩く。 木を使う。 森の仕事を知る。

普段なかなか体験できない「森と人の関わり」を、参加者のみなさんと一緒に楽しみながら学んでいます。ここでは、2025年度に実施した講座の様子をご紹介します。


(1)第1回 作業道見学会&OPEN FOREST

開催日:7月6日(日) 参加者:村内7名/村外2名

普段はなかなか入ることのできない「作業道のある森」を歩きながら、林業の現場を見学しました。案内役は、地域おこし協力隊OBの谷内さんと安井さんです。

作業道を歩く

谷内さんの現場では、作業道を実際に歩きながら説明を聞きました。

参加者からは

・「道づくりの面白さは?」

・「どんなところが一番大変ですか?」

など、現場ならではの質問がたくさん出ました。森の中でゆっくり話を聞ける、貴重な時間となりました。

安井さんの現場では、ちょうど作業道を作る時に支障となる木を伐るタイミング。

木を伐る前の「ロープあげ」の作業を、参加者にも体験してもらいました。

作業道づくりの工程や、木を組んでつくる「裏積み」が、時間が経つと植物に覆われ、土を安定させる仕組みなども現場で紹介しました。


森でゆっくり過ごす「OPEN FOREST」

見学のあとは、森の中でランチタイム。羽釜でご飯を炊き、アイスコーヒーや梅シロップを飲みながら、ハンモックに揺られてのんびり過ごしました。

帰りは歩いて下山しながら、

・カワセミの巣

・森のび教室の子どもたちと作った森の歩道

・間伐した森の変化

などを見て回りました。森の中で過ごす心地よさを、ゆっくり味わえる一日となりました。

(2)第2回 暮らしの中でチェーンソーを使ってみよう!

開催日:10月5日(日)講師:森のび 安井洋文

参加者:村内3名/村外2名

「チェーンソーを安全に使ってみたい」そんな方を対象に、チェーンソーの基本を学ぶ講座を開催しました。薪づくりや庭木の整理など、暮らしの中でも使う機会があるチェーンソー。今回は初心者でも参加できるよう、基礎から体験しました。

まずは基本から 講座ではまず、

・チェーンソーの構造

・刃の仕組み

・安全装備

・基本操作(始動・停止・持ち方)

などを、実際に分解しながら学びました。

丸太を切る体験

その後は、実際に丸太を切る体験へ。参加者が持参したチェーンソーと、整備されたチェーンソーを使い比べながら、「刃の手入れ(目立て)」の重要性も体感しました。

さらに後半は、杉の丸太を使ってチェーンソー製材にも挑戦。自分でサイズを測り、墨付けをして、チームに分かれて板づくりを行いました。安全に使うためのポイントを、体験を通して学ぶ講座となりました。


(3)第3回 栗の生木から「我谷盆」をつくろう

開催日:10月25日(土)10月26日(日) 講師:高川秀昭さん 

参加者:25日:午前6名/午後7名 26日:午前7名

地域の木を地域で使うことをテーマに、村の栗の木を使って「我谷盆(わがたぼん)」を作る講座を開催しました。

講座実施までの準備

講座の準備を進める中で、「猿がきて困っている栗の木がある」という情報をいただき、

所有者の方のご理解のもと、1本の栗の木を伐採させていただきました。その木を使って、ものづくりを行いました。

12歳から85歳まで挑戦

伐ったばかりの栗の生木は柔らかく、彫りやすい木です。我谷盆は特別な技術がなくても作ることができるため、

・12歳の子どもから85歳まで

幅広い年代の方が参加しました。

工程は多いものの、自分のペースで作ることができ、完成したときには「自分で作れた!」という達成感を感じる時間になりました。参加者からは「またやりたい!」という声も多く聞かれました。

4)第4回 森づくりで大切な 踏査と選木を学ぼう!

開催日:12月7日(日) 講師:岡橋清隆さん 参加者:12名(見学2名)

森づくりの基本となる

・どこに道を開設できるのか?歩いて確認する「踏査」

・どの木を育てるか決めて、伐る木を選ぶ「選木」

について、実際の山で学びました。

森を歩いて考える

まずは座学で基本を学び、その後、実際の山へ。

森の入口から歩きながら、

・作業道をどこにつけられるか

・地形の特徴

・森林の状態

などを確認しました。

皆伐地から見える明神池やトボト方面の景色も素晴らしく森の魅力を感じる時間にもなりました。


伐る木を選ぶ体験

林内に正方形の区画をつくり、

・木は何本あるか

・どのくらい間伐するか

・どの木を残すか

を参加者で考えました。

さらに、6年前に間伐した場所も見ながら、森の変化や次の間伐のタイミングについても確認しました。最後はチームに分かれ、実際にどの木を残し、どの木を切るかを選ぶ体験を行いました。


振り返り

講座の最後に、講師の岡橋清隆さんから参加者へ一言。

「木は、切りすぎないこと。」

この言葉で講座は締めくくられました。林業経験者の方も、一般の方も、それぞれの立場で楽しく学べた一日となりました。

奈良下北山村・森林林業

地域おこし協力隊、協力隊OBの活動を紹介。 「森と生きる」理念のもと、 自伐型林業、混交林誘導整備事業などの森づくりをしています。